口腔衛生状態
舌の表面(舌苔)などの汚れの付き具合を見て、お口の中の清潔さを確認します。細菌の増えやすさにも関わる項目です。
噛む・飲み込む・話す。
お口の“機能”を守る。
歯の本数や噛み合わせだけでなく、噛む力・飲み込む力・舌や唇の動きといったお口の「はたらき」も、年齢とともに少しずつ衰えていきます。こうした衰えのはじまりはオーラルフレイルとも呼ばれ、気づかないうちに進むことが少なくありません。当院では、その状態を検査で見える化し、必要に応じて管理・訓練を続けていく口腔機能低下症への対応(保険診療)を行っています。
思い当たるものがある方は、お口の機能の衰えがはじまっているかもしれません。
小さな変化のうちに気づくことが大切です。
以前より噛む力が弱くなったと感じ、硬い食べ物を避けるようになった。
食事中や飲み物でむせることが増えた。飲み込みづらさを感じる。
発音がはっきりしない、早口で話しにくいなど、話しづらさを感じる。
お口の乾きが気になる。唾液が少なく、食べ物が飲み込みにくい。
食事のときに口からこぼれることが増えた。口を閉じる力が弱くなった。
錠剤やカプセルがのどに残る感じがして、飲み込むのに時間がかかる。
これらは加齢による自然な変化のこともありますが、お口の機能の低下(口腔機能低下症)のサインである場合もあります。気になる方は、まず検査でお口の状態を確かめてみましょう。
口腔機能低下症は、口腔機能精密検査という検査で調べます。
次の7項目を確認し、いくつ当てはまるかで機能の状態を評価します(保険適用の検査です)。
舌の表面(舌苔)などの汚れの付き具合を見て、お口の中の清潔さを確認します。細菌の増えやすさにも関わる項目です。
お口の潤い(唾液の量・湿り具合)を確認します。乾きが強いと、噛む・飲み込む・話すはたらきにも影響します。
専用の機器などで噛む力(咬む力)を確認します。しっかり噛めているかを客観的に評価します。
「パ・タ・カ」などの発音の速さから、舌や唇の動きの滑らかさ・素早さを確認します。
舌で押し上げる力(舌圧)を測定します。飲み込みや食べ物をまとめるはたらきに関わる大切な力です。
食べ物を噛んで細かくする力を確認します。専用のグミなどを用いて、噛みくだく能力を評価します。
質問票などを用いて、飲み込む(嚥下)はたらきの状態を確認します。むせや飲み込みにくさの背景を探ります。
検査は痛みを伴わないものが中心で、短時間で受けられます。7項目のうち一定数が該当した場合に「口腔機能低下症」と診断され、保険で継続的な管理を行っていくことが期待できます。
検査で終わりではありません。結果に合わせて、
お口の機能を保ち・高めていくための管理と訓練を続けていきます。
舌・唇の体操や、飲み込みのトレーニングなど、お一人ずつの状態に合わせた訓練をご案内します。ご自宅で続けやすい方法も一緒に考えます。
噛みやすい・飲み込みやすい食べ方や食事の工夫、お口の乾きへの対応など、毎日の生活のなかでできることをお伝えします。
定期的に検査を繰り返しながら、変化を確認して管理していきます。むし歯・歯周病の予防管理とあわせて、お口全体を継続してサポートします(保険診療)。
お口の機能の衰え(オーラルフレイル)は、放っておくと食べられるものが減り、栄養や会話の機会にも影響し、全身の元気(フレイル)にもつながっていくと考えられています。逆に、早い段階で気づいて手をかけることで、お口のはたらきを保ちやすくなることが期待できます。
いつまでも自分の口でおいしく食べ、しっかり話すために。少しでも気になったときが、はじめどきです。
口腔機能低下症の検査・管理は、現在は外来(通院)での対応です。通院が難しくなった方には訪問診療もございますので、あわせてご相談ください。
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